車買取情報によると、中古車の値下がりが続いている。従来からの売れ筋であるコンパクトカーが全体的に値下がりしているのだ。東日本大震災で中古車市場は活況を呈していたが、だいぶ落ち着いてきたようだ。「フィット」が100万円前後、「ヴィッツ」が90万円前後となっている。人気の「プリウス」も150万円程度で値下がり傾向だ。この原因はエコカー補助金制度の復活で新車販売台数が回復したことにある。補助金で中古車に対する割安感も薄れる。また買い換えによる中古車の供給が過多になっていることも原因だ。ちなみに、2011年のガリバー・カーオブザイヤーは1位プリウス、2位ワゴンR、3位フィット、4位クラウン、5位マーチ、6位ヴィッツ、7位アルファード、8位エスティマ、9位セレナ、10位BMWミニだった。
一昔前までは、車は財産であり、ステータスであり、耐久消費財だった。富の象徴だったのである。しかし、今はどうか?免許取得人口は鈍化傾向だ。平成20年12月現在で免許保有者は8045万人。保有率は63%で10人中6人が免許を持っている計算だ。昔の若者は18歳になると必ず、と言って良いほど教習所に通ったものである。しかし、最近では免許を取得しない人間も多い。必要ないからという理由とともに、車に対する価値観が大きく変わっているのだろう。特に都会では公共交通も発達している。さらに車を持つことへの経済的負担が重い。1ヶ月に5万円以上の駐車場を借りることなどバカバカしくてやっていられないのだ。私の経験でいえば、山梨県韮崎市在住の頃は車がないとどこにも行けなかった。中央線は1時間に1本もない。市内のバスも不便であった。そんな地域で暮らすためには車と免許は必須である。しかし、東京や大阪で生活するためには、車はかえって邪魔なのかも知れない。